紀州道成寺に伝わる安珍・清姫の伝説を取り入れた能「道成寺」を舞踊にしたもので、桜が満開の舞台に引抜も多様していてとても華やかです。

 

上演頻度が高いため、私も今までいろんな役者さんの道成寺を拝見してまいりました。

役者さんによっては可憐だったり、色っぽかったりと雰囲気がガラリと変わるのも楽しみの一つ。

 

 

安珍・清姫の伝説というのは…

清姫という美しい娘が安珍に恋をし夫婦になる約束を交わしますが、安珍は約束を破ってしまいます。

道成寺の鐘に逃げ隠れた安珍を蛇体となった清姫が鐘もろとも焼き殺し、自身も息絶えたという伝説なのです。

 

 

さて、舞台は道成寺の鐘供養の日。

女人禁制となっている道成寺へ美しい白拍子花子がやってきて、拝ませてほしいと所化に頼み込む。

所化たちはその美しさに目がくらみ舞を舞うのを条件に承知します。

 

花子は烏帽子をつけて、中啓(扇)を手に踊り始める。

手踊り、鞠唄、花笠踊り、手拭い踊り、羯鼓、鈴太鼓…さまざまな踊りで女心を表現します。

踊っているうちに鐘を見る花子の目には恨みがこもっているのがわかる。

突然、花子は鐘の中に飛び込みます。

今まで踊りに見とれていた所化たちは、花子が実は清姫の亡霊であったと気づき、懸命に祈念を繰り返す。

先ほどまで美しい舞を披露していた花子は蛇体となっていたのであった…(幕)

​京鹿子娘道成寺

​きょうがのこむすめどうじょうじ

本外題…京鹿子娘道成寺

通称…娘道成寺

 

初演…宝暦3年(1753)年

作者…藤本斗文

 

主な登場人物

・白拍子花子(女芸人、実は清姫の亡霊)

© 2017 Tomoko Shimokawa